Kasenetz - Katzセッションとほぼ同時進行で、 Eric Stewart、Graham Gouldman、Kevin Godley、Lol Cremeの4人はStrawberry Studioで レコーディングするアーティスト達のバック演奏を務めるようになります。 既にエンジニア技術のあったEricはプロデュースでも手腕を発揮、 これに触発された他の3人もアイデアを提供するなどして、 独自の「Strawberry Production」が生まれていきます。 やがて、自作の提供や彼ら自身のレコーディングを通じて、 Strawberry Studioは彼らの実験室になっていきます。 以下のシングル、LPは、クレジットに明記されているものは少ないですが、ほぼすべてにおいて、 4人の誰かしらが(あるいは全員が)演奏に関わっていると見て間違いないものです。 |
c/w Long Walk To D.C. |
c/w Long Walk To D.C. |
英本国では多くのヒットがあるポピュラー・ヴォーカリストのDave Berry。 かつてGrahamが「I'm Gonna Take You There」を提供したことが縁で、 このレコーディングが行われたようです。 クレジットは特にありませんが、バック演奏及びバックコーラスは一聴してわかる特徴あるものです。 CD「The Very Best Of Dave Berry」 (EEC Spectrum 552 019-2)にA面曲が収録されています。 |
c/w Wicked Melinda |
c/w Wicked Melinda |
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c/w Wicked Melinda |
FRA PYE 45.PV.15345 c/w Wicked Melinda |
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GER PYE 14743 AT c/w Wicked Melinda |
GER PYE 14743 AT (another cover) c/w Wicked Melinda |
ITA PYE P67.026 c/w Wicked Melinda |
のちにPeter Nooneに代わってHerman's Hermitsの2代目ヴォーカルになるCowap。 彼の初ソロシングルはGrahamが曲を共作し、Ericがプロデュースしています。 |
c/w Trees |
c/w Trees |
KevinとLolが曲を提供したシングル。哀愁を帯びたバラードです。バックも務めています。 A面曲はCD「Dave Berry Greatest Hits」 (HOL Mercury 844 610-2)でも聴けます。 |
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Hotlegsのアルバム制作とほぼ同時期の録音と見られる1枚。 A面はそのアルバムにも収められた曲です。 |
c/w Got To Get Together Now |
c/w Got To Get Together Now |
c/w Got To Get Together Now |
AUS COLUMBIA DO-9362 c/w Got To Get Together Now |
c/w Got To Get Together Now |
c/w Got To Get Together Now |
c/w Got To Get Together Now |
c/w Got To Get Together Now |
c/w Got To Get Together Now |
c/w Man From Nazareth |
(credited as "JOHN") c/w Man From Nazareth |
Led ZeppelinのJ.P.J.とは全く別人(名字のスペルが違う)のシングルで、 Hotlegsの3人が曲作りに加わっています。時期もHotlegsのヒットのすぐ後です。 10ccの演奏をバックに、ぶつぶつ語りが入るだけの曲ですが、 英国では意外にもそこそこのヒットを記録したようです。 米国盤はスペルが正しくないため、Zepがらみのシングルと誤解している人が今でもいるようです。 また、デモ表記のないA=B面の7インチと、John名義の7インチを見つけました。 これらもプロモなのかは不明です。 |
UK PYE 7N 45020 c/w Hypochondriac |
コメディアンで、テレビ司会者でもあったCrowtherのシングルを手がけています。 クレジットはGrahamの変名です。 |
c/w Free Free Free |
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c/w Free Free Free |
SPA COLUMBIA MO 786 c/w Free Free Free |
前年のHotlegs、Doctor Fatherあたりから、4人でのレコード制作を進めるようになった彼らの、 これはEricをフロントマンに据えたシングル。 A面はサイモン&ガーファンクルのカヴァーです。両面ともEricがリードヴォーカルです。 |
c/w Sunflower |
c/w Sunflower |
BEL PHILIPS 6006 081 WANTED! c/w Sunflower |
c/w Sunflower |
c/w Sunflower |
c/w San Tokay |
c/w Sunflower |
謎の多いシングルです。A面曲をGrahamと共作しているWoolfsonとは、 後のAlan Parsons Projectを結成するEric Woolfsonのことではないかと思われますが (72年にGrahamのソロ・シングルをプロデュースしており、接点があったのは確かです)、 このEric Elderは実在する3人目のEricなのか、 それとも「年上の」Eric(つまりStewart)??? |
c/w Tampa, Florida |
c/w Tampa, Florida |
B面がOhio Expressのシングルと同タイトル。多分同じ曲と思われます。 |
c/w Dorothy's Daughter |
BARRY GREENFIELD
CAN AXE 6credited "Produced by Graham Gouldman" c/w Dorothy's Daughter |
重く響くベースが印象的な曲。ギターはLolでしょう。4人ともバックコーラスで参加しています。 Greenfieldについては、詳しいことは分かっていません。 米国盤も出ていますが、テイク違いでストロベリーでのレコーディングではないというのが通説です。 カナダ盤は、Barry Greenfield名義で、Grahamのプロデュースであることが明記されています。 |
c/w Oh Soloman |
c/w Oh Soloman |
(reissued on 5 Sep. 1975) c/w Oh Soloman |
(reissued on 5 Sep. 1975) c/w Oh Soloman |
c/w Oh Soloman |
Cowap3枚目のソロ・シングル。これもGrahamとの共作です。 75年にリイシューされました。 |
c/w Muddy Water (Not available on LP) |
c/w Muddy Water |
エジプト神の生まれ変わりを名乗るセントラル・ヒーティングのセールスマン、Ramasesのアルバム 「Space Hymns」の先行シングルです。B面はアルバム未収録です。 |
6面折り畳みのポスタージャケットの、英国オリジナルです。 カヴァーデザインはRoger Dean。広げると、 尖塔のある建物から飛び出すロケットの絵になります。 | |
original Vertigo label (side A) 誰もが一度はターンテーブルで回してみたい、 オリジナルのVertigoレーベルです。 |
(side B) B面はこうなっています。 |
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Label ("Spaceship") 左は、1980年に再発されたオランダ盤で、 シングルジャケットです。レーベルは通称 「宇宙クラゲ」と呼ばれる、宇宙船のデザインです。 |
帯と歌詞カードが付いた、日本盤。発表当時は日本盤の発売は なく、77年になってからのリリースでした。したがって、 解説には、10ccの4人の参加が明記されています。 |
(back) こちらもシングルジャケットです。 なお、帯には「ラマセス」と表記されていますが、 実際の発音は「ラマスィーズ」となります。 |
Himnos Del Espacio
SPA VERTIGO 63 60 046 w/different coverスペイン盤は、ジャケットデザインが異なります。 タイトルも、スペイン語表記です。コーティング・ジャケ仕様。 |
CD GER REPERTOIRE RR 4108-WP (issued in 1990) CD化は比較的早く、独レパートワーから 90年に出されました。 「10cc参加」が強調されています。 なお、2曲目の表記が「Oh Mister」になっています。 |
無名時代のセッション作として、あまりにも有名な1枚。 幻想的なオープニング曲からいきなり、「Silly Love」の間奏を彷彿とさせる息詰まるギターバトルが 繰り広げられます。フォーク色を帯びたプログレの世界を構築することに成功しています。 |
c/w Going To A Party |
c/w Gypsy In My Blood |
c/w Gypsy In My Blood |
AB面とも軽快なリズムの曲です。もちろんバックは10cc。プロデューサー名が変名になっています。 デモ盤の方はGoing To A Partyに「A」がプリントされているものもありますが、マトリックス上はGypsy In My BloodがA面です。 |
c/w Gold Mandela |
c/w Gold Mandela |
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c/w Gold Mandela |
c/w Gold Mandela |
c/w Gold Mandela |
c/w Gold Mandela |
Peter Nooneが脱退し、「Herman's」が取れたThe Hermitsの初シングル。 リード・ヴォーカルはPeter Cowapに代わっています。Ericがプロデュースを担当しています。 The Hermitsはこの後、もう1枚「The Man」をストロベリーで制作しています。 |
c/w Hello Mister |
Nino Viviente
(Life Child) CHI VERTIGO 6059 062 c/w Hola Senor (Hello Mister) released on 1972 |
アルバム「Space Hymns」からのセカンドシングル。「Strawberry」のロゴがかわいい。 南米チリでは、「Life Child」がシングルカットされていました。B面が同じ「Hello Mister」なので、ここに掲げておきます。 |
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(back) |
このアーティスト名にピンと来たあなたは、筋金入りのマニアです。 そう、Hotlegs唯一のツアーに帯同した、Friendsの一人です。Cordovoxは 楽器メーカーの名前で、モーグ・シンセのような鍵盤楽器だそうです。 曲はスタンダードばかりで、やや面白味に欠けますが、それ以上に彼ら4人の気配がしないのも、 このアルバムをつまらないものにしてしまっています。 おそらくはドラムでKevinが、後はエンジニアリングでEricが関わっているかどうか、 といったところです。 |
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(back) |
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(back) |
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60年代末、スランプ状態にあったNeil Sedakaが低迷から脱出しようと心機一転、英国レコーディングを敢行したアルバム。 Doctor Fatherを聴いたSedaka自身の指名によって、ストロベリーでのレコーディングが実現したと言われています。 10cc(正確には、本作ではEricを除く3人)が全面的にバックを務めたこのアルバムは、Sedakaのカムバックに大きく貢献し、「Laughter In The Rain」(雨に微笑みを)での全米bPにつながっていきます。 ここでは完全にポップスのバックバンドに徹している彼らですが、時折聴かせるコーラスワークは既に一級品です。 まだCD化はされていませんが、「Sedaka’s Back」(USA Varese Vintage VSD-5902)で重複している2曲(「That's When The Music Takes Me」「Solitaire」)は聴くことが出来ます。 |