GrahamがEricと袂を分かって以後、初めて発売された10cc名義の作品です。 権利上はいまだ、10ccの名義はEricとGrahamが共同で所有しており、Grahamもライヴの時は気を遣って「Graham Gouldman & Friends」などと名乗ったりもしていますが、Rick FennとPaul Burgessを従えた現在のラインアップは実質的に10ccと呼べるものだと思います。 2005年以降のGraham10ccはフェスティヴァル中心とはいえ、精力的にライヴをこなしており、メンバーが固まったここ数年は特に、ライヴバンドとして充実しているように見受けられます。Mick WilsonによるEricとLolの代役も板につき(特にLolのなりきりぶりは出色)、その様子はこのDVD/CDで十分確認できます。 本ライヴは2007年3月にロンドンで行われたもので、全20曲のうち3曲にKevinが飛び入りしています。まずDVDが発売され、次いで17曲入りのCDがリリースされました。曲目は、2005年来日時のセットリストとほぼ同じですが、アクースティック・セットにHolliesの「恋は窓から」が加えられているほか、GG06の「BeautifulLoser.com」、「Old Wild Men」「The Dean And I」「Bridge To Your Heart」「Ready To Go Home」など英本国ならではの選曲が見られます。 タイトルの『Clever Clogs』は直訳すると「賢い木靴」で、ストーム・トーガスンによるジャケットはそれを踏まえたものですが、俗語で「利口ぶる人」の意味があり、かつて10ccが評された言葉だったそうです。 |
CD version
UK PROPER MUSIC NWP0002 |
DVD version
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「Graham Gouldman on Songs」は本編収録の20曲についてGrahamが解説。「Kevin Godley live in Cardiff」は同年3月9日のカーディフでのライヴを収録。「the Art of 10cc with Storm Thorgerson」はヒプノシス時代から順を追って、「Sheet Music」 「The Original Soundtrack」 「How Dare You!」 「Deceptive Bends」 「Bloody Tourists」 「The Greatest Hits」のアートワークをストームが解説。 |